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デル・トロ監督 ロングインタビュー~Total Film編~ (後編)

2009年11月08日 19:44

デル・トロ監督 ロングインタビュー~Total Film編~、11月6日の記事の続きになります。

  *   *   *   *   *   *   *   *   *   *   

TF 「それはどんなアイデアなんですか?」

GDT 「それは最大のネタばれになるから話せないよ!でも、僕はスマウグには100%満足しているんだ。110%と言ってもいい!」

TF 「(闇の森の)クモたちはどうですか? 『王の帰還』 のシェロブとどのくらい似ていますか?」

GDT 「そう、彼らはシェロブの子孫だよね。だけど、シェロブはとてもふしだらな女の子(笑)だったもんだから、多くのパートナーと連れ合いになったんだよ。そして、昆虫とクモは信じられないほど順応性のある生き物だから---結果、そこにクモがいる(There will be spiders)というわけさ(笑) ポール・トーマス・アンダーソンの続編みたいだね。“ゼァ・ウィル・ビー・スパイダーズ”!(*ポール・トーマス・アンダーソン監督の映画、『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』 〈2007年:米〉と引っかけているのです(^^; )
でも、(闇の森の)クモたちは、シェロブとは違う方法で視覚的にとても際立っているんだ。僕がもっと話せたらいいんだけど、これもネタばれになっちゃうからね。
彼らはすごく変わっているんだ。より暗い闇の、より深い森の産物であって、地面に巣を作っているわけじゃないんだ。彼らは環境に適応して、自然の法則に従って林冠に巣を作っている生き物なんだよ」


TF 「スマウグとクモたちが出てくるシーンは、それは怖いものになるのでしょうね?」

GDT 「そう思うよ。そう願っているよ。少なくとも、僕たちはその線でアプローチしてるんだ。
あらゆる良い子たちの映画さ。初期の宮崎(駿)か、さもなければディズニーのように、いつだってスリルに富んだ場面が一つや二つあるんだ。
僕も子供の頃に 『ホビットの冒険』 を読んだけど、ビヨルンの家の表にゴブリンの頭が晒してあるような、そんなシーンばかりが面白いと思う頃があるものじゃないか(笑)
トールキンは、そういうことには拘らなかったと思うね。ドラゴンが町を攻撃することが怖くない訳がない。クモだってそうさ、巨大なクモたちが人々を繭のようにくるんでしまうのが、穏やかな表現である筈がないんだ!」


TF 「本物のクモを研究しましたか?ニュージーランドには大きいのがいますよね!」

GDT 「やったとも。僕らのデザインチームには、クモにとり憑かれたのが一組いるんだ。
彼らは実際、彼ら自身のための小さなドキュメンタリーか特別番組を作るみたいにクモをと捕らえにいって、マクロレンズでクモの口器やら、あちこちを撮ってたよ。
クモのデザインに関する重大な問題は、その重量感をどうデザインに変換するかだ。どれほど脚が長くて、どれほど素早いかをね。シェロブは地面に低く構えて戦車のように動いた。僕たちのクモはすごく大きいけれど、それでいて非常に素早く感じさせなければならないんだよ」


TF 「本物のクモは平気なんですか?」

GDT 「いいや。僕は昆虫を崇拝しているし、完全にクモに魅了されているよ。だけど、完全に、絶対に、ぞっとするんだ(笑) これは、ピーターと僕とが共有する感覚だね!」

TF 「 『ホビットの冒険』 のスケールについてはどうでしょう。
あなたは、 『ミミック』 や 『ヘルボーイ』 シリーズ、そして 『ブレイド2』 で大きなアクションシーンを撮っていますが、“五軍の合戦”のようなクライマックスの大決戦は初めてですね?」

GDT 「そうだね。僕は実際、心底それを撮るのを切望しているよ。
だけど同時に、沢山の合戦がLotR3部作には存在したから、まず考えなくてはならないことは、 『ホビットの冒険』 の合戦やアクションシーンを、どうやって他と異なるように感じさせるかなんだ。
3部作の時は、巨大な谷や要塞都市が戦士たちに攻撃される光景は新鮮だった。だけどその後、『トロイ』 や 『ナルニア国物語』 が公開されて、MASSIVE
(*マッシブ:WETAデジタルが開発した群衆シミュレーションソフト)のCG軍が攻撃し合う光景は、全く一般的になってしまった。
そこで、僕たちは良い解決策を思いついたんだ。それは傑出した戦闘シーンになると思うな」
TF 「それは、さらに重大な秘密なんですよね?」

GDT 「話してしまえたらいいんだけどねぇ!僕が言えることの全ては、僕たちは“もう一つの 『ロード・オブ・ザ・リング』 ”を作っているんじゃないってことをよく理解している、信じられないほど素晴らしいチームがあるってことだよ。
僕たちは4部作や5部作を作ろうとしているんじゃない。3部作と同じ源から湧き出たものでありながら、それ自体で完全に独立した二つの映画を作ろうとしているんだ。
僕たちは(トールキン世界の)DNAにないものは避けたいし、語彙に含まれていないものも避けたいと思っている。それでいて皆に、“前に見たことがある”と感じて欲しくもないんだ。
ホビット村や裂け谷など、ファンによく知られている心地良い場所は別だよ。映画を観ることで、愛する大事な故郷へ帰ってきたかのように感じてもらいたいからね」


TF 「3部作と同じような、ダークで肥沃な色調となるのでしょうか?」

GDT 「 『ホビットの冒険』 はもっとカラフルになると思うね。そしてもう少し歌劇調で、しかも奇抜にね。
それから、原作からとても強い印象を受けるものの一つに季節感がある。だから、僕たちはその考え方を基本としているんだ」


TF 「思うに、もう少し不思議(マジカル)な、おとぎ話のような感じになるのではないでしょうか?」

GDT 「君が原作で楽しんだのは、まさにそういった箇所なんだよ。トロルがドワーフたちをどう料理しようかと話すような、だいたいそんな秘密じみた箇所が楽しいんだね。
それは小さな部分だけど、同時に魅惑的で、それに殆どコメディだよね。ドワーフの料理の方法について話している巨大なクリーチャーがいるなんてさ!」


TF 「詩的な美質を備えていないものを、ギレルモ・デル・トロの映画とは呼べないですよね。そうでしょう?」

GDT 「多くの魔法がこの映画には存在するんだよ。
LotR3部作が、創作された世界に信じられないほど正確であるという点で、ピーターは有能な歴史家の目を持っている。過去に存在した何かを掘り起こしている考古学者のようだね。
僕は、『ホビットの冒険』には、もう少し詩的許容
(*創作的効果のため、文法などの破格や事実からの逸脱が許されること)があると思っているんだ。それをどんなふうに言ったらいいのかな?…もう少し、きらびやかな華やかさ(flamboyance)があるってことだね」
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