スポンサーサイト

--年--月--日 --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

デル・トロ監督インタビュー:新作のこと、そして『ホビット』のこと

2013年07月23日 02:07

熱帯夜の東京より、暑中お見舞い申し上げます (("Q(´▽`;) パタパタ

ウエリントンでの『ホビット』追加撮影も最後の1週間に突入し、現場ではドワーフ役のキャストたちが今も残って、オークとの戦いに励んでいます。
18日から始まったサンディエゴ・コミコンも昨日(現地時間21日)で終了。昨年は、新シリーズの宣伝のために大々的に行われた『ホビット』パネルでしたが、今年は不参加とあって、フィギュアなどのタイアップ商品を除いては、めぼしいニュースのないこの頃であります。

そんなわけで今回は、7月12日に大作『パシフィク・リム』が公開され、ベネディクト・カンバーバッチが出演するホラー映画『クリムゾン・ピーク』や、浦沢直樹原作の『MONSTER』のTVシリーズ化等で話題の時の人、“世界一忙しい映画監督”ギレルモ・デル・トロのインタビュー記事の紹介です。

公開以前から『ホビット』情報を追っている皆さまにはご承知の通り、デル・トロ監督は2010年5月にプロジェクトから離脱するまで、『ホビット』の監督として制作準備にあたっており、脚本家の1人でもありました。

Telegraphが行ったインタビューで彼は、カート・ヴォネガット原作の『スローターハウス5』の映画化(リメイク)を含む将来の計画について、また『ホビット』についても語っております。


■ギレルモ・デル・トロ「『スローターハウス5』はチャーリー・カウフマンと組みたいね」

恰幅の良い映画監督ギレルモ・デル・トロは、サンフランシスコホテルのスイートルームのテーブルで“繊維質食品”について話します。
メキシコ人である彼は、画期的なヒットとなった芸術気取りの『パンズ・ラビリンス』から最新の超大作『パシフィック・リム』まで、彼が何故ファンタジー映画に取り憑かれているかを説明する比喩としてそれを用います。彼が最近行った胃の手術の結果、体重をコントロールする必要があることを考えれば、それはとりわけ適切なようです。

「ぼくにとって、芸術はセックス、あるいは食べ物のようなものなんだ」と彼は笑顔を見せます。
ぼくは、『パシフィク・リム』はソウルフードのように、あるいは『パンズ・ラビリンス』はちょっとしたグルメ食のように作ることが出来ると思っているよ。この食べ物は皆にとって良いものだから、“繊維質食品”を与える必要はないんだ」

分厚いレンズと灰色の顎鬚の大げさな素振りの人間テディベア、デル・トロは上機嫌です。
彼が最後に映画を監督してから5年になります。彼はディレクターズ・チェアに戻って明らかに嬉しがっています。しかし、彼のファンはその成り行きに、まだそれ程満足していないかもしれません。
『パシフィク・リム』は1億9000万ドルのCGIによる派手なショー(extravaganza)です。その前にもデル・トロは“ソウルフード”である『ヘルボーイ』シリーズを作っています---滑稽なブルーカラーのデーモンが登場する同種のビジュアル・スペクタクルで、すぐに3作目が作られる予定です---この監督は、より小さなプレートで最も有名なのです。
最初はおよそ10年ほど前の『クロノス』『ミミック』、そして『デビルズ・バックボーン』のような癖の強いホラー、そして2006年の傑作『パンズ・ラビリンス』は、完全にデル・トロのイマジネーションから発した、驚くべき、殆ど完璧なまでのファンタジー映画で、3つのオスカーを獲得し、偉大な新しい映画監督の出現を宣言することになりました。

それでは、『パシフィク・リム』のような単純で派手な超大作は、窮屈ではありませんでしたか?

「ぼくがパーティーに行くとき、それはパーティーなんだ」と彼は陽気に言います。「そして、シンポジウムに行くときには、テキーラを持ってはいかないだろう? つまりぼくの家の、2つの完全に異なる部屋みたいなもので、両方ともとても快適なんだよ。パーティーに行かないでおいて、その価値について尋ねたりしないものさ!」

デル・トロの育った家は、メキシコのグアダラハラにありました。そして、誰に聞いてもパーティーからは程遠いものでした。「ぼくはカトリックとして育ち、ぼくの中で育成された不安は 途轍もないものだった」と彼は真剣に言いました。
彼の父親は自動車のセールスマンで、母親はアーティストでした。しかし、躾の大半は彼の祖母に任されました。
彼女のことをデル・トロは、「『キャリー』のパイパー・ローリー(*キャリーの狂信的な母親、マーガレット・ホワイト役)」と例えます。彼女は煉獄の脅しで苦しめるばかりではなく、お祓いと禁欲のために彼の靴に瓶の金属製の蓋を入れて歩かせたので、彼の足の裏は学校まで歩くことで出血しました(*1)

【注1】2008年8月にメルボルンのPopcorn Taxiで行われたQ&Aライブによれば、子供時代のギレルモが悪魔やモンスター等の奇妙な絵を描き続けるので、彼の祖母はお祓いと贖罪の為に、2度に渡って靴に瓶の蓋を入れ、登下校の道のりを歩かせたとのこと。


少年の頃、ギレルモは一連の陰惨な出来事に遭遇しました。
彼は鋭い鉄条網のフェンスによって首を切られた十代の少年を見ました。衝突事故を起こした運転手がフォルクスワーゲン・ビートルの中で燃え上がり、頭蓋骨が裂けた男が通りを歩くのを見ました。グアダラハラは、荒っぽい町だったのです。

しかし、若いデル・トロの記憶に本当に刻み込まれたのは、死体置場への訪問でした。窓の近く、明るく光の差し込む中で、彼は中絶された胎児の“山”を見たのです。
彼は顎鬚をこすり、陽気な笑顔が消えました。「怖かったのはその無頓着さだね。何かが頭の中で弾けて、ぼくは知ったんだ。オーケー、すべてを慈悲深く見渡している存在などないんだってね」

『パシフィク・リム』のキャッチフレーズは、“怪物と戦う為に怪物を作った”です。
彼は幼い頃から怪物を作り始めたので、これは若きデル・トロに至る歪んだ心理学上の過程に当てはまるかもしれません。
最初は、持ち歩いた本の中から怪物たちをスケッチしました。これは今日まで彼が行っていることです。次は両親を怖がらせるために、傷跡や溶けた目を塗り付けるメイクの実験を始めました。その後、映画学校を卒業してから、メキシコの映画産業のために怪物を作成した特殊効果の会社を設立しました。そして、すぐに彼自身の監督の資質を顕すようになったのです。

デル・トロは2000年代初めに、ハリウッドに進出した3人のメキシコ人監督のうちの一人でした---他の2人は、アルフォンソ・キュアロン(『トゥモロー・ワールド』、『天国の口、終りの楽園。』)、レハンドロ・イニャリトゥ(『バベル』、『21グラム』)です---そして、デル・トロは、それ程危険でないのならば、快く故郷へ戻るだろうと言います。
彼の父親フェデリコが72日の間誘拐されたのは1997年、彼の人生で最も劇的な期間の一つでした。デル・トロと彼の2人の兄弟は2回の身代金を払うことで、父親をアメリカの安全な場所へ連れてくることが出来ました。彼はそれを「治癒体験」と表現します。
「一度は自分の父親の命を救ってみるよう、強く勧めるよ」と彼は言います。「その体験はきみを変えるだろう。それがぼくの知っている全てだよ。父親が人間であることを学ぶんだ。ただの脆い人間だとね」
[デル・トロ監督インタビュー:新作のこと、そして『ホビット』のこと]の続きを読む
スポンサーサイト

GDT『ホビット』を語る~SDCC 2010から:Los Angels Times編

2010年08月08日 21:55

SDCC2010レポート、デル・トロ監督心情暴露編^^; とも言える記事が続いておりますが、今回はその第3弾。離脱に至った原因がMGMの経済難ばかりでなく、3つのスタジオの利権が絡んだ複雑な問題の積み重ねであったことを語っております。LA Timesのブログ「24 Frames」からの報告です。

  *   *   *   *   *   *   *   *   *   *   

 たとえピーター・ジャクソンが『ホビットの冒険』を(理論上は)再び前進させるとしても、制作準備に2年間を費やしてきたギレルモ・デル・トロには、まだこの映画について語ることの出来る若干の言葉があります。
ジャンル映画の個性派映画監督である彼は、ニュージーランドのプロダクションを去ることについては全く後悔していないと言います。しかし、MGMの財政的な混乱が彼の離脱を招いた“主犯”であると誰もが考えていることについては、問題を単純化し過ぎていると感じています。
 「人々は(監督離脱の原因が)MGMにあると誤解し続けているけど、それには沢山の要因が絡んでいるんだよ。単にMGMスタジオの問題だけでなく、『ホビットの冒険』は経済的にも政治的にも、とても複雑な映画なんだ。何せ3つのスタジオから承諾を得なくてはならないのだからね」
これら問題の全ての蓄積が、彼を疲弊させ始めたとデル・トロは言いました。
 「実際、ぼくたちは6ヶ月毎に、これで撮影が始められる!と思い、6ヶ月毎にスタート地点に押し戻されたんだ。そして瞬く間に1年経ち、そして2年が過ぎ去ったんだよ」

我慢の限界を超えた悩みの数々があったということでしょうか?
映画関係者の中には、デル・トロとジャクソンが創造的な指揮権に関する問題で衝突したと言う者もありました。しかし彼は、ある日突然そのような問題が起こったかもしれない可能性こそ完全に除外しませんでしたが、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズの監督と共に働いた時間全てにおいて、何ら申し分なかったと言いました。
「ぼくたちのコラボレーションは本当にいい段階にあったんだ。もし何らかの問題があったのなら、その段階まで決して辿り着けなかったと思うね」

 【中略】(*この後「Don't Be Afraid of the Dark」と「「ホーンテッド・マンション」等ディズニーのプロジェクトについての話題へと続きます。興味のある方は、冒頭のソースをご覧下さい)

 彼がやり残した映画(『ホビットの冒険』)に関しては、デル・トロはファンが最も求めている人物を支持しました。
 「ぼくはピーター(・ジャクソン)に監督してもらいたいんだ」
でも、本来は彼自身が撮る筈だったのを分かっていて映画を観るのは苦しいことではないのでしょうか?
 「ぼくの心の一部はそう感じるだろうね。でも、ぼくたちのデザインが命を吹き込まれたのを見て、本当に幸せな気持ちになると思うんだ」
デル・トロは、『ホビットの冒険』を見ることなく荷物をまとめてロサンゼルスへ戻るという彼の決定に対して、まだ沈んだ口調でした。
 「ぼくの人生において、最も難しい仕事上の決断だったんだ。このことについては、自分がまだすごく感情的だってことは感じているんだよ」

GDT 『ホビット』を語る~SDCC 2010から:DEADLINE編

2010年08月07日 16:44

GDTかく語りき---サンディエゴで開催されたコミック・インターナショナル2010のニュースの中から、引き続きギレルモ・デル・トロ監督の『ホビットの冒険』に関連したコメントをご紹介してまいります。
第2弾はDEADLINE.comから。 『ホビット』監督離脱発表から2ヶ月。手を引く決心に至った状況と、映画を待ち望むファンにはちょっぴり痛切な、監督の本音が垣間見えるインタビュー記事です。

  *   *   *   *   *   *   *   *   *   *   

(*記事前半「Don't Be Afraid of the Dark」や「ザ・ストレイン」3部作他に関する紹介とコメントがあって)

---デル・トロは、『ホビットの冒険』2部作のシナリオの共同執筆をし、監督を務める予定でニュージーランドに滞在している間に(「ザ・ストレイン」3部作のうちの)最初の2冊の小説を書き上げました。
『ホビット』の監督から降板する決心をして、やがてその騒ぎも収まりました。しかし彼はそのことを後悔しておらず、もしその場に留まり続けたならば、高価な代償を支払わなくてはならなかっただろうと感じています。

『ホビット』の遅延は、ユニバーサルとの関係をこじらせるに至りました。スタジオは彼と大きな契約を交わしており、H.P.ラヴクラフト原作の『狂気山脈』や、カート・ヴォネガット原作の『スローターハウス5』のような高価なプロジェクトの映画化権を買い、古典的な怪物映画(「ドラキュラ」や「フランケンシュタイン」等)のリメイクの進行をデル・トロに任せました。
彼はまた、ディズニーとホラーアニメの新レーベル「Disney Double Dare You(DDY)」を立ち上げることになっていました。このディズニーとの契約は完全に穴が空くことになりました。デル・トロは今、ユニバーサルとの関係を、ゆっくり修復しているところです。

 「ぼくは全くの平安と、再び自分自身の人生を取り戻したことを実感しているんだ。一番深刻なことは、自分で全て担い切れなかったと感じていることだね。だから(今度の教訓を基に)ぼくが誓ったことは、ぼくが成す全ての仕事に対する制作の役割を守り、今後は何かを決定するにしても、スケジュールに慎重であるように、より日常的なレベルであるようコントロールしていくってことなんだ」

デル・トロはインタビューの去り際に、『ホビット』2部作のシナリオが完了しただけでなく、そのデザインについても、第1部については殆どが完成し、第2部も半分以上出来上がっていると話しました。しかし、たとえピーター・ジャクソンが監督する準備が出来ているとしても、撮影のGOサインは出ておらず、状況が変わりそうな様子は伺えません。

 「ニュージーランドは通りで出会う人々に至るまで、皆とても良い人たちだった。そこは楽園だったね。だけど、人生の時間は過ぎ去っていくばかりだったんだ。
ディズニー、そしてユニバーサルと交わした大きな契約の中には、猶予期限のうちに『ホビットの冒険』を撮り、それから再びそれらの契約を進めていけるよう、本当に急いで立ち回らなければならないものもあったんだ。
期限は過ぎ去って、結局ぼくたちはその間『ホビット』のカメラを回せなかった。「Disney Double Dare You」の契約はお流れになったよ。ぼくはドリームワークスとの交渉も進めているけどDDYのようなものじゃないんだ。ディズニーは素晴らしい機会だったけど、タイミングのずれや遅れ、あるいはその全てのせいで、ぼくはこのプロジェクトを起動させることが出来なかったんだ。

 『ホビット』からの撤退は最も辛い決断だった。だけど、ぼくに出来るただ一つのことでもあったんだよ。
タイミングのずれと年月の経過は、ぼくを苦しい立場に追い込んだし、それはしばらくの間鬱積し続けたんだ。
ぼくがそこに遅延や複雑怪奇な問題があったと言うとき、3つのスタジオの関係や、配役についても本当に(数々の問題が)あったという事実を含んでいるんだよ。論より証拠って言うけど、ぼくが去ってからの2ヶ月間はどうだった?状況に何の進展もないだろう?
それは本当に、実際この映画の制作が少しも急がれていないという事実の確認に他ならないよ。これが『ホビットの冒険』についてぼくが言える最後のことだね…」

GDT新作映画と『ホビット』を語る~SDCC 2010から

2010年07月25日 17:08


7月22日よりカリフォルニア州サンディエゴで始まった恒例のコミコン・インターナショナル(Comic-Con International) 2010。
アメリカ発の映画ニュースはSDCC(サンディエゴ・コミコン)一色の感があるこの週末ですが、その中から『ホビットの冒険』に関係した情報をお届けしてまいりますね。

まずは、映画『Don't Be Afraid of the Dark』(*1973年公開のTV映画『地下室の魔物』のリメイク)のパネル・ディスカッションに登場した、同作品のプロデューサーを務めたギレルモ・デル・トロ監督のスピーチから。
この中で、『ホビットの冒険』についてのファンの質問に答えた彼は、同作品に携わった日々を「ニュージー・ランドでの素晴らしい2年間」と呼び、『ホビット』のデザインが、サー・ピーター・ジャクソンと彼自身の手によって、Part1は98%、Part2についてはおよそ50%が完成していると話しました。そして、

「一ファンとして、『ホビットの冒険』が無事制作されることを望んでいるよ。そして、きっとピーター・ジャクソンは監督をしてくれると思う。これらは美しい映画で、世界はこの2部作を求めているんだ」

と、作品への変わらぬ愛を観衆に向けてアピールしました。【Source:Entertainment Weekly(7月23日付) & The Hollywood Reporter(7月23日付)】

また、MTVのインタビューの中でデル・トロ監督は、ピーター・ジャクソン監督が公式に監督を引き受ける直前にあると思うと認めた上で、次のようにも語っております(上のビデオをご覧下さい)

「スマウグは『ホビットの冒険』の目玉となるクリーチャーなんだ。もし、ピーター(ジャクソン)が監督になったら、(原作以上のものとなるよう)デザインしなおすと思うね。
ぼくは他のファン(geek)同様、本当にピーターにこの映画をやって欲しいんだ。現段階では、シナリオ執筆から全ての場面に携わってきた人間が求められているんだよ。論理的に言って、それはピーターその人に他ならないね」

  *   *   *   *   *   *   *   *   *   *   

ちなみに、こちらもやっぱり気になるデル・トロ監督の『ホビット』後のプロジェクトですが、コミコン初日、ディズニー発のSF超大作『トロン・レガシー(Tron: Legacy)』のセッションの最後にサプライズ登場した彼は、ディズニーランドの人気アトラクション、「ホーンテッド・マンション」の映画化を手懸けることを発表しました。

「ウォルト・ディズニーはぼくの幼年期において、恐怖の想像力を与えてくれた最高のクリエイターの1人だったんだ。人々は彼が甘い夢だけでなく、悪夢の提供者でもあったことを忘れてしまったけど、ぼくたちには暗黒面の遺産も守っていく必要があると思うんだ」

ギレルモ監督は『ホーンテッド・マンション(Haunted Mansion)』の制作を務め、同作のシナリオを、『ミミック』の脚本家で『Don't Be Afraid of the Dark』でもGDTと共同執筆をしているマシュー・ロビンスと共に書き上げることになっていますが、彼自身が監督するかどうかは、ギレルモ監督が(山ほど!)抱えている他のプロジェクトの兼ね合いによるとのことです。【Source:The Hollywood Reporter(7月22日付)】
そして、翌日の『Don't Be Afraid of the Dark』の講演の際には自身のこの先のプロジェクトとして、以下の予定を発表しました。

*“来るべき時が来たら”発表する次回監督作品は、来年5月に撮り始めたいと思っている。
*GDTが制作を務めるグリス・グリムリー版『ピノキオ』(*2008年11月23日の記事をご参照下さい)も制作準備期間にある。
*チャック・ホーガンと共著のホラーSF小説 『ザ・ストレイン』3部作は仕上げ段階にあり、2作目にあたる『ザ・フォール(The Fall)』のプロモーションツアーを予定している。
*TVゲームの企画も進行中。
*『ホーンテッド・マンション(Haunted Mansion)』の脚本をマシュー・ロビンスと共同執筆予定。

他にもパネルの開始早々に、メキシコ神話に関するアニメーションを監督する可能性についても話したとのことで、流石は“世界一多忙な”映画監督GDT。これでは、MGMスタジオの財政難問題でいっこうに制作が進まない『ホビットの冒険』に、如何に心中やきもきして過ごしていたかが伺えるというものです。

ギレルモ・デル・トロ監督から、ファンへのラストメッセージ

2010年06月13日 23:49

5月30日に『ホビットの冒険』の監督業から正式離脱を発表したギレルモ・デル・トロ監督ですが、6月6日にTORnのフォーラムにおいて、彼の演出による『ホビット』2部作を楽しみにしていたファンに向けて、次のようなメッセージを寄せています。

  *   *   *   *   *   *   *   *   *   *   

さて、またここに来たよ。約束だったからね。ぼくは週が終わる前に、この長いメッセージを送っている。

始まったときと同様、途中で転向してしまった今も、変わらずぼくを支持してくれる皆に感謝しているよ。そして、(離脱の報道を聞いても)決して態度を変えず、あるいは信じようとしなかった人々にも、さようならと言わせて欲しい。


(*TORn関係者個人への謝辞が続いて、)

こんなことは大作映画であっても極めてまれなことなんだ。ピート(ピーター・ジャクソン)と仲間たちは、長い間LotRに専念してきた。そしてぼくは、長い間映画を制作してきて、沢山のロケーション撮影もした…だけど、複数のスタジオに対する他の契約遂行の義務を凍結して、重要で厳格な契約を交わし、移住してこれほど沢山の時間を費やすなんてことは滅多にない特別なことだったんだ。

『ホビット』プロジェクトへの関与は、個人的にも職業上の時間においても、その両方に多大な犠牲を要求してきた。長い間の波紋の果てに、ぼくは、ぼくの全ての生活と家族とをニュージーランドに移住させ、2008年に初めてやってきたんだ。

そして、言及された(制作開始の)遅れや、契約の複雑さと障害とは、そのどれか一つだけの出来事や存在に起因するわけではなく、現在の状況に至るには充分に複雑で過酷だったことを分かって欲しい。これについてはどうかぼくを信じてくれ。ニュージーランドと『ホビットの冒険』のクルーから離れることは、非常に痛みを伴うことなんだ。

前にも話したように、闇の森のクモたちやワーグ、そしてトロルたち等々…のデザインやアニマティクス(*映像制作の初期段階で、シーンの検討のために簡単に映像化したもの)、それにデザインボードとスクラプチャー(*模型の彫刻)などの産物は、正確にぼくのアイデアを反映したものが残されるし、皆--PJとフラン・ウォルシュ、フィリッパ・ボウエンと僕自身--は同じゴールを念頭に置いているんだ。新任の監督に最高の状態で、確実に仕事を移行出来るようにすることをね。

ぼくは、『ホビットの冒険』がちゃんと起動すると信じている。制作準備段階は、ぼくたちが言ったように継続される。そして脚本チームであるピーター・ジャクソンとフラン・ウォルシュ、フィリッパ・ボウエン、そしてぼく自身は、シナリオを進行させ続けるよ。

おそらく、ぼくたち誰もが予測するよりもずっと早く映画は完成するだろう。そしてぼくは、映画の中のセットやクリーチャーに、ぼくが携わったことによる奇妙な癖を見出す度に心を千々に乱すことになるだろうね。
ここの誰もが二本の映画を見られるだろう。ぼく?ぼくは“映画の家族アルバム”を見ることになるだろうね。遠く離れた“ぼくの子供たち”の写真をね。

ぼくにとって、これがどのくらいデリケートな問題であるかを理解してくれることを望んでいるよ。

ぼくはこれからも時々ひょっこり立ち寄って、興味深く掲示板を読んで、SDCC(*サンディエゴ・コミコン)や他の多くの場所で、ファンの皆を見かけることを楽しみにしているよ。

僕はもうここにはいない。どんなに起こったことの詳細を提供したとしても。だけど、それがぼくの人生において、最も厳しい状況だったことは断言出来るよ。

今度のことを超えて--ぼくはもはや、『ホビット』プロジェクトに対して公式発言をすることはない。良い子で、元気でいてくれ--ぼくの次の映画制作の旅における次の段階を見守ってくれるよう、君たち皆に求めるばかりだ。

心を込めて

GDT

  *   *   *   *   *   *   *   *   *   *   

管理人多忙につき、更新遅れ気味で申し訳ないです(毎度超アヤしい翻訳なのは言うまでもなく^^;)。
読めば読むほどデル・トロ監督の心情が推量されて切なくもなりますが、彼が自身の決断を後悔するようなことにならないためにも、『ホビットの冒険』2部作が優秀な後任監督を得て成功するよう願わずにはおられません。
GDT監督離脱発表があってからおよそ2週間、その後のプロダクションの動きは何も伝わってきませんが、次の更新は明るく前向きなニュースであって欲しいものです。

デル・トロ監督から最新状況報告です(^^

2009年12月13日 23:27

『ラブリーボーン』のプロモーションにおけるピーター・ジャクソン監督のマスコミへの登場率に比例して、にわかに『ホビットの冒険』に関する様々な情報や憶測が乱れ飛んだ感のあるこの頃ですが、そんな中、ギレルモ・デル・トロ監督が、TORnのメッセージボードに、ファンに向けて“実際の近況報告”を書き込んでくれています(^^
毎度意訳ですが、監督のメッセージをざっと紹介致しますね~。

PJの『ラブリーボーン』のプロモーションツアーが殆ど終了した今、いくつかの情報が、どれほど熱狂的な興奮を引き起こしているかを見て、(フォーラムの掲示板へ)立ち寄って、少し話しておくのがいいと思ったんだ。

A) (LotR3部作出演俳優の中から)『ホビットの冒険』へ復帰するたった3人の俳優について
(*おそらくMTV等で報じられた、イアン・マッケランの他にエルフ役のヒューゴ・ウィーヴィングとケイト・ブランシェットとが出演というニュースを指していると思われます)たったという強調は、ニュースを間違った方向へ歪曲させるだけだと思う。
僕には、アンディ(・サーキス)以外の誰かがゴラムを演じているのは想像出来ないし、2本目のシナリオについては、今のところずっと全てについて確かなものにしようと検討中なんだ。
僕とPJはこの件について、どちらも「目下のところは」ということで同意しているよ。勿論、物事は変化するものだけどね。

僕個人としては、ピーターがどんな経緯でそれを言ったか分かるんだ。質問の1/3は僕の小説、『ザ・ストレイン』のプロモーションツアーの時に訊かれたことだったからね。『ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー』のプロモーションの時も、『永遠の子供たち』の時も、他あらゆる場面でいつも『ホビットの冒険』についての質問を受けてきたんだ。
それぞれ異なる時点で、キャスティングやシナリオ提出の見込み、その他について確定寸前ことがあった。でも、進行するに従ってそれは単に変更になったということなんだ。 こういった僕たち双方の過去の発言を、確実なものとして受けとらないで欲しいんだ。僕たちは、報道機関やファンとの交流の機会の中で、その時言える限りのことをいつも伝えてきたのだけれどね。

B) プロダクションの目標について:それは単純なことなんだよ。僕たちは何が欲しいかを言うかもしれない。でも、2本のシナリオが届けられて、予算とスケジュールが確証されるまで、僕たち全員が黄信号の下にあるんだよ
(*青〔緑〕信号「green light」がGoサインが出るという意味なので)。でも、それで作業を停止していたわけじゃない。以前報告したように、僕たちはずっと調査をして、デザインをして(今朝も、さっきまで3時間WETAで会議をしていたよ)立ち止まったりしないんだ。
Goサインを出すことはスタジオしか出来ないが、ピートはプロデューサーとして、僕は監督として、その間に出来ること全てをするだけさ。

C) ワーナー・ブラザーズとの間にトラブルがあるかって?いいや、少しも。
僕が言うことの出来ることの全ては、届けられたシナリオに対して、彼らがものすごく喜んだ反応をしたってことだ。それに、僕たちが開発しているものについては、強い支持を受け続けているんだよ。
スマウグはアニメーションテストをしているところで、プレヴィス
(*「pre-vis」:アニメーションの視覚効果の草案)を編集しているんだ。それに、ドワーフ戦争の人工遺物(器具や武器など)や装備などの最終的な選択と、軍隊や特殊メイク、衣装その他の製作テストも始まったよ。

一方で僕は二つの単純な理由から、公共の場に出ることはだんだん少なくなる予定なんだ。
理由その1:この2匹の巨獣
(*「two Behemoths」:『ホビットの冒険』2部作のことだと思います)の準備にすごく忙しくなる。
理由その2:時間があるとしても、おそらく『地下室の魔物』
(*デル・トロ監督が制作と脚本を手懸けるホラー映画。1973年に米ABCで放映された同名のTV映画のリメイク)と『ザ・フォール』(*『ザ・ストレイン』に続くホラーSF小説3部作の2作目)のプロモーションのために非常に制限される。
だけど心配ご無用。僕は出来る限り、いつものように立ち寄るからね。

愛をこめて。

GDT

そして、話題に上ったアンディ・サーキス氏ですが、12月4日付けの TIMES ONLINE にて、 「“ゴラムモード”に戻って彼を再体験することに、すごく興奮しているんだ」とのコメントが紹介されております。
一つの指輪を失う前の、少し若いゴラムを彼がどう演じるか、とても楽しみにしております。それにしても待ち遠しい全キャストの公式発表であります。

デル・トロ監督、『ホビット』にモンスター役で出演!?

2009年11月11日 21:35



ドイツの3satで放送された、ギレルモ・デル・トロ監督とチャック・ホーガン共著のホラーSF小説 『ザ・ストレイン』(ドイツでの題名は『Die Saat』)に関する監督へのビデオインタビューが、YouTubeにUPされております。
その中でも当然、『ホビットの冒険』の映画化に関する質問がなされ、デル・トロ監督は映画の中で、とあるモンスターの一人(一匹?)としてカメオ出演することを明らかに致しました!(*『ホビット』の話題は3:35以降ですが、新型インフルエンザ関連のニュース映像と、Book Trailerを使った『ザ・ストレイン』のイメージ映像はなかなかヨイ出来ですし、既にそれ自体がアートのような、ギレルモさんの手書きノートは必見!お時間のある方は、是非他の部分もご覧下さいませ♪)

「『ホビットの冒険』で、僕は小さなモンスターを演じるつもりなんだ。大して重要じゃない“背景”扱いの小さなクリーチャーになるつもりさ」

更にこの発言について、このビデオを取り上げたTORnの掲示板に、監督自ら補足コメントを寄せております(相変わらずマメですな~(^o^; )

「僕はクリーチャーのデザインに一枚噛んでいるから、僕の顔と手に着ける機器を自ら調整したんだ。NECROPIA(僕のVFX会社)でもクリーチャーを調整したものさ。ちょっぴり懐かしいね。もっとも、一言か二言発して、さっさと死ぬキャラなんだよ」

とのこと。
監督の体型からして(失礼)、洞穴にいた大ゴブリンの仲間の一匹でしょうか?(^^;
LotR3部作のピーター・ジャクソン監督のように、『ホビットの冒険』でも色んなキャラクターに扮したデル・トロ監督の雄姿(?)が見られるかもです。

デル・トロ監督 ロングインタビュー~Total Film編~ (後編)

2009年11月08日 19:44

デル・トロ監督 ロングインタビュー~Total Film編~、11月6日の記事の続きになります。

  *   *   *   *   *   *   *   *   *   *   

TF 「それはどんなアイデアなんですか?」

GDT 「それは最大のネタばれになるから話せないよ!でも、僕はスマウグには100%満足しているんだ。110%と言ってもいい!」

TF 「(闇の森の)クモたちはどうですか? 『王の帰還』 のシェロブとどのくらい似ていますか?」

GDT 「そう、彼らはシェロブの子孫だよね。だけど、シェロブはとてもふしだらな女の子(笑)だったもんだから、多くのパートナーと連れ合いになったんだよ。そして、昆虫とクモは信じられないほど順応性のある生き物だから---結果、そこにクモがいる(There will be spiders)というわけさ(笑) ポール・トーマス・アンダーソンの続編みたいだね。“ゼァ・ウィル・ビー・スパイダーズ”!(*ポール・トーマス・アンダーソン監督の映画、『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』 〈2007年:米〉と引っかけているのです(^^; )
でも、(闇の森の)クモたちは、シェロブとは違う方法で視覚的にとても際立っているんだ。僕がもっと話せたらいいんだけど、これもネタばれになっちゃうからね。
彼らはすごく変わっているんだ。より暗い闇の、より深い森の産物であって、地面に巣を作っているわけじゃないんだ。彼らは環境に適応して、自然の法則に従って林冠に巣を作っている生き物なんだよ」


TF 「スマウグとクモたちが出てくるシーンは、それは怖いものになるのでしょうね?」

GDT 「そう思うよ。そう願っているよ。少なくとも、僕たちはその線でアプローチしてるんだ。
あらゆる良い子たちの映画さ。初期の宮崎(駿)か、さもなければディズニーのように、いつだってスリルに富んだ場面が一つや二つあるんだ。
僕も子供の頃に 『ホビットの冒険』 を読んだけど、ビヨルンの家の表にゴブリンの頭が晒してあるような、そんなシーンばかりが面白いと思う頃があるものじゃないか(笑)
トールキンは、そういうことには拘らなかったと思うね。ドラゴンが町を攻撃することが怖くない訳がない。クモだってそうさ、巨大なクモたちが人々を繭のようにくるんでしまうのが、穏やかな表現である筈がないんだ!」


TF 「本物のクモを研究しましたか?ニュージーランドには大きいのがいますよね!」

GDT 「やったとも。僕らのデザインチームには、クモにとり憑かれたのが一組いるんだ。
彼らは実際、彼ら自身のための小さなドキュメンタリーか特別番組を作るみたいにクモをと捕らえにいって、マクロレンズでクモの口器やら、あちこちを撮ってたよ。
クモのデザインに関する重大な問題は、その重量感をどうデザインに変換するかだ。どれほど脚が長くて、どれほど素早いかをね。シェロブは地面に低く構えて戦車のように動いた。僕たちのクモはすごく大きいけれど、それでいて非常に素早く感じさせなければならないんだよ」


TF 「本物のクモは平気なんですか?」

GDT 「いいや。僕は昆虫を崇拝しているし、完全にクモに魅了されているよ。だけど、完全に、絶対に、ぞっとするんだ(笑) これは、ピーターと僕とが共有する感覚だね!」

TF 「 『ホビットの冒険』 のスケールについてはどうでしょう。
あなたは、 『ミミック』 や 『ヘルボーイ』 シリーズ、そして 『ブレイド2』 で大きなアクションシーンを撮っていますが、“五軍の合戦”のようなクライマックスの大決戦は初めてですね?」

GDT 「そうだね。僕は実際、心底それを撮るのを切望しているよ。
だけど同時に、沢山の合戦がLotR3部作には存在したから、まず考えなくてはならないことは、 『ホビットの冒険』 の合戦やアクションシーンを、どうやって他と異なるように感じさせるかなんだ。
3部作の時は、巨大な谷や要塞都市が戦士たちに攻撃される光景は新鮮だった。だけどその後、『トロイ』 や 『ナルニア国物語』 が公開されて、MASSIVE
(*マッシブ:WETAデジタルが開発した群衆シミュレーションソフト)のCG軍が攻撃し合う光景は、全く一般的になってしまった。
そこで、僕たちは良い解決策を思いついたんだ。それは傑出した戦闘シーンになると思うな」
[デル・トロ監督 ロングインタビュー~Total Film編~ (後編)]の続きを読む

デル・トロ監督 ロングインタビュー~Total Film編~ (前編)

2009年11月06日 19:46

ソースの日付前後しますが、ウェリントンに長期滞在中のギレルモ・デル・トロ監督に、 Total Film.com が独占ロングインタビューを敢行しております。テーマは勿論、制作進行中の 『ホビットの冒険』 について!
少々長い記事なので、今回はまず、その前半部分をお届け致します!ドゾ~♪

  *   *   *   *   *   *   *   *   *   *   

18ヶ月前、ギレルモ・デル・トロには10年間に及ぶプランがありました。
彼の人生は入念に計画済みで、それはJ.R.R トールキンが愛情こめて描写した中つ国の地図作りとは無関係なものでした。
「 『ホビットの冒険』 が出現した時、僕は人生のうちの今後10年間を静かに葬ったのさ」 と彼は笑って言いました。「僕は全てを準備していたのに、『ホビット』 は突然やってきて、僕の人生を買収したんだ」

誤解なさいませんように。 『ホビットの冒険』 は彼にとっての “いとしいしと”なのです。
デル・トロは、この2部作が彼のキャリアを決定付けるものであることを誰よりも承知しています。そしてこの映画監督は、トールキンの原作とピーター・ジャクソンの 『ロード・オブ・ザ・リング』 3部作に敬意を払うだけでなく、自信に満ちて誇らしげに彼独自の世界を建設することに励んでいます。

我々は、ウェリントンの制作拠点にいるデル・トロ監督に、この10年間で最も大きなプロジェクトになるであろうこの映画について話を訊きました。

Total Film(以後TF) 「 『ホビットの冒険』 のデザインは、あなたの他の映画と比べて、随分長くかかったようですね」

ギレルモ・デル・トロ(以後GDT) 「ほぼ1年かかったね。 『ヘルボーイ』 など、僕の通常の映画のデザインに費やす時間はこの1/3だよ。実際、参加したアーティストの人数を考えたら、いつもの3~4倍なんだけどね(笑)
僕たちは何百も…文字通り数百枚ものデザイン画を描いたよ。幾つもの模型、幾つもの素材試験。それは大がかりなものさ。それなのに、まだまだデザインは製作途中なんだからね」


TF 「どんなふうに脚本を執筆されたのでしょう? ピーター・ジャクソンやフラン・ウォルシュ、それにフィリッパ・ボウエンと同じように、多くの部分を関わられたと思うのですが」

GDT 「何ヶ月も、何ヶ月も前になるけど、僕たちは3×5インチのカードを前に構成について議論し、映画のレイアウトを考えたんだ。
毎日基本的に9時に顔を合わせて、午後になるまで何時間もそれに取り組んだ。それから、昼過ぎには僕はデザインをチェックしに行くんだ。
ある時点で、僕たちは二つのチームに分かれたんだ。こちらがある段階をやって、他のチームがまた別の段階をする。僕が慣れている共同執筆のやり方だよ。
だけど何が凄かったかって、一日で出される素晴らしいアイデアの量といったら!そりゃ、たまげたよ。僕たちは 『ホビットの冒険』 を3つ、あるいは4つのヴァージョンで書くことが出来たんだからね(笑)」


TF 「映画の構成の話が出ましたが、1本目は原作に基づき、2作目は追補篇とあなたの想像力を合わせて作られるのでしょうか?それとも、小説の(後半の)部分が2本目のためにとっておかれるのでしょうか?」

GDT 「僕たちはトールキン教授が設定した構成を尊重しているよ。 『ホビットの冒険』 の冒険の順序は、あらゆる世代が子供時代に馴染んだものだからね。それを動かされるのは、君だって好まないだろう?
だけど、ガンダルフはしばしば原作の中で姿を消すから、彼の(知られざる)行動を完全なものにしようと考えたんだ。だから原作とは対照的に、僕たちは彼が何処に行って、彼の身に何が起こったかを見ることが出来るんだよ」


TF 「あなたとピーター(ジャクソン)は、どちらも明確なビジョンを持った映像に拘るタイプの映画作家です。二人の意見が衝突したら、その時はどうするのでしょうか?」

GDT 「これまでは、そのような岐路に立たされることはなかったね。僕たちは口論することで、また次の段階へと進んで来られたんだ。尤も、僕はこれまで、ピーターは完璧なプロデューサーを務めてきたと思っているよ。
僕の人生のうちで、二人の映画作家が僕の(映画の)プロデューサーになったんだ。両方ともピーターという名前で、一人はペドロ・アルモドバル、そしてもう一人がピーター・ジャクソンだよ。

 (*スペイン系の名前であるPedroは、英語のPeterに同じ。アルモドバルは、デル・トロ監督の 『デビルズ・バックボーン』 の制作を手懸けている)
どちらの場合も、完璧なプロデューサーだったね。というのは、二人ともプロデューサーというのは“制作者兼映画監督”ではないということをちゃんと理解していたからなんだ。
プロデューサーはあくまでプロデューサー(制作者)なんだよ。もし非常事態が起こったり、全てがうまくいかなくなったら、プロデューサーは断固たる意見を述べることが出来るし、そうするべきだ。だけど全てが順調で、スケジュール通りに運んでいて、予算もあって、創造的なことに関して一致団結している場合、その必要はないからね」
[デル・トロ監督 ロングインタビュー~Total Film編~ (前編)]の続きを読む

デル・トロ監督、ディズニーとアニメ映画の新レーベル立ち上げ!

2009年09月18日 22:27

ザ・ストレインザ・ストレイン
(2009/09/10)
ギレルモ・デル・トロチャック・ホーガン

商品詳細を見る

↑ギレルモ・デル・トロ監督とスリラー作家、チャック・ホーガンとの共著による 『ザ・ストレイン』。
本国での発行から僅か3ヶ月!日本語版がこんなに早く出るなんて…!
Blogの更新放ったらかしで、ついつい読み耽ってしまいました(>オイ!)
映画監督らしく、場面のヴィジュアル的な見せ方はすごく巧いですし、吸血鬼大好きデル・トロ監督が長年温め続けた「現代に生きるバンパイア」のSF設定にはナルホド~♪と唸っちゃいます。
ちなみに、冒頭の献辞は彼の3人の愛娘と「子ども部屋にいたすべての怪物たち」に捧げられておりましたよ(*^^*)σ(*ギレルモ監督と子ども部屋の怪物たちのエピソードについては、6月26日の記事でドウゾ♪)

  *   *   *   *   *   *   *   *   *   *   

それでは、その間の穴埋めをさせて頂きます m(_ _;)m
---とは言え、先日ご紹介したニューライン・シネマと原作者側との電撃的な和解以降、『ホビットの冒険』絡みのニュースに大きな進展はないのです。
今回も、デル・トロ監督の『ホビットの冒険』以外のオシゴトについて、今後の映画の進展をお伝えする上で必ずこれらの話題が出てきますので、ご紹介しておきますね。

9月10日から13日にかけて、カリフォルニア州で開催されていたディズニーファンのためのイベント「D23エキスポ」。
同イベントにはギレルモ・デル・トロ監督も出席しており、11日にはデル・トロ監督とウォルト・ディズニー・スタジオが手を組んで、新アニメレーベル「Disney Double Dare You(DDY)」を立ち上げるとの発表がありました(プレスリリースはこちら)!

あらゆる年齢の観客が楽しめるスリルと戦慄に満ちた新しいアニメーション映画(---でもPG-13だとご本人は公式ファンサイトで言っておりました☆)とのことで、従来のディズニー作品とは一線を画したホラーシリーズになりそうです。ギレルモさん曰く、

「監督として、僕は観客をファンタスティックな新しい世界へ連れて行って、そこでちょっとした不安な瞬間を提供したいんだよ。スリリングな瞬間と存在感のある悪役は、ディズニーの正統の一部なんだ。DDYでこれらの伝統を引き継げるのは、僕にとってはすごく名誉なことだね」

同レーベルの全ての作品はギレルモ監督のプロデュースの下に制作されるとのことで、その記念すべき第一作は彼のオリジナルストーリーによる「トロルハンターズ(Trollhunters)」と呼ばれる作品になることが決まっております。
トロル…デル・トロ監督版のトロルってどんななのか、すご~く気になるところです(^^


*** 拍手&拍手コメント、有難うございます! ***
ニューラインと原作側との和解、ホントに良かったですよね!
映画も勿論観たいけど原作も大好き!な我々ファンと致しましては、大切な二親が互いにケンカしているようなもの 、誰もが不安で居心地悪い思いをしていたことと思います。
一番の不安が取り除かれたからには、デル・トロ監督には、持てる能力とオタク的拘りの全てを『ホビットの冒険』に注ぎ込んで、この大プロジェクトを成功させて頂きたいと思います~♪


■Recent Entries


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。