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MGMスタジオの競売~第2ラウンドのまとめ~

2010年04月19日 06:14

映画『ホビットの冒険』の制作進行の鍵を握るMGMスタジオの身売り問題ですが、前回(*2月10日分)以降、第2ラウンドに進んだ競売の結果をまとめてお伝えいたします。

その前に、これまでの経緯のおさらいを簡単に。(ほぼ、金融関係に超疎い管理人自身の為だったり)

そもそもMGMは、数年前の買収の際に多額の負債を抱え込んでいました。また、近年のDVD市場の低迷、新作映画にヒットが少ないこと等が重なって業績の悪化が進み、負債額はおよそ37億ドルにまで膨れ上がったのです。
MGMの社債は1ドルにつき0.60ドル前後で取引されていたため、貸手に支払いをするためには22億ドル以上が必要でした。
社債権者は、11月に身売りに踏み切ったMGMが出来るだけ高く売れるようにと努力してきましたが、同社の希望入札額20~25億ドルに対して、買い手候補たちは、MGMの映画ライブラリーからの現金収入が減少していると指摘。(老舗スタジオであるMGMは、自社の4000タイトルからなるライブラリーの価値を信じて疑わなかったようですが、買い手側が示した評価は「古臭い」でした…)提示額はMGMの予想をはるかに下回るものと予想されていました---。


【2010年2月18日付 The Hollywood Reporter
交渉中の6社の示す入札額がMGMの目標額にはとても到達せず、会社更生法を申請する可能性も高くなってきた。提示額の予想は17億ドル前後。

【2010年3月8日付 The Hollywood Reporter
競売第2ラウンドの入札最終期限は3/19に。第2ラウンド入札者は、タイム・ワーナー、ライオンズゲート、リバティメディア他計6団体。最高入札額を提示するのはタイムワーナーとの予想だが、前回予想額を更に下回る15億ドルラインになる見込み。

【2010年3月22日付 Reuters
予想通りタイム・ワーナーが最高入札額15億ドルを提示(同社の入札が遅れたため、19日の入札締め切りは非公式に延長された模様)

【2010年3月25日付 Variety
落札の最有力候補の一つと言われていたライオンズゲートが入札から撤退。タイム・ワーナーと実業家レン・ブラバトニク氏の一騎打ちか?

【2010年3月31日付 Business Week
入札からレン・ブラバトニク氏撤退予想。MGM経営陣は4月1日に、独立企業としての存続を前提とした再建計画を社債権者に提出予定。破産法の保護下での再編の可能性もでてきた。
【2010年3月31日付 Variety
MGMの社債権者は、入札額の予想外の低さに債務の支払い期限の4回目の延期(2010年5月14日迄)に同意。様子見の方向へ。
【2010年3月31日付 Wired.com
しかし、いつかは返済しなくてはいけない37億ドルの負債の為に、同社の手持ちの確実な財産--『007』シリーズのフランチャイズと『ホビットの冒険』の権利の売却も考慮しているとの噂。前者の買取りはソニーが、後者はワーナーが興味を示している模様。しかし、『ホビット』2部作の興行収入が確実視されているため、売却はかえってMGMの破滅に繋がるのではないかとするも声も。

【2010年4月7日付 Deadline.com
MGMスタジオの独立企業としての再建を前提に映画投資&制作会社のRelativity Media社
(*最近ではアンジェリーナ・ジョリー主演のアクション・スリラー映画『ソルト(Salt)』や、リドリー・スコット監督ラッセル・クロウ主演の『ロビン・フッド(Robin Hood)』等を制作)が、『007』シリーズや『ホビットの冒険』他の新作映画の制作資金として5億ドルを投資の噂。唯一の問題は、MGM競売が実質失敗と思われる今、新作の制作を社債権者が許すかどうかにあるとのこと。

現在のところ、ざっとこんな感じです。
MGMの独立維持計画が1日に提出されたということは、同社が身売りしない可能性もあるということです。そこへもってきてRelativity Mediaの5億ドル投資の噂ですが、果たしてこれが『ホビットの冒険』にgreen lightを灯すことになるかどうかは定かではありません。続報が待たれるところです。
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